夜の旅、その他の旅

持ってるレコードとか日常とか。

フジロック最終章

CHIKAKO2003-08-05

ラットドッグはあっさりと帰ってしまった。
ボビーはツァーが間近だったので、夜中にどこかまで戻ったのだろうと想像した。
終わって基地に戻りしばらく末っ子とブラついて、
長女と次女はトイレにいっていると誰かが教えてくれる。
フジロックの写真にも良く出てくるステキなロウソクの周りが
微妙に暖かいので立っていると、人が突然集まりはじめる。
だんだんと自然発生的に人々がロウソクのまわりに輪になりはじめる。
一緒にフジに来ていたS君とダンナが仕事で世話になっている初対面の男性もやってきて、「コレは?」ときく。
どうやら手を繋いで読経のような声をだし、何かの儀式をするようだ。
そこへトラブルメイカーであるバカダンナが戻って来た。
彼は輪の中に加わって、そこに集まったマジメな人々を完全に愚ろうしはじめる。輪の外側で私とS君と何人かで「ウワー、○○さん(ダンナ)、あの人達にとって最悪ですね」とかいって笑いながら見る。
まあ、どっちもどっち...という感じだ。
末っ子もウヘエとかいって見守る。何というか全体に滑稽なのだ。
輪になった人々はアァアアアという低い声を出して、手を繋いで目を瞑っている。ダンナも一応いっしょにやっているが、飛び回って落ち着かない。しかし隣の人には完全に無視されている。
インデペンデンス・デイの中で屋上で UFOを呼んでいる人達がいたでしょう。まさしくあれです。これは宇宙人を呼んでいるんだね!とギャラリーが納得したところで儀式が終わりダンナがもどってくる。
何でもカミサマを呼んでいたそうだ。フム。
雨はもうすっかり止んでいる。
帰るお客が殆どはけて来て、Field Of Heavenには何かしら親密な雰囲気が漂いはじめる。
お世話になったタープに御礼をいって引き上げるべく荷物を回収する。
知り合いと話を終わり、もときたボードウォークへとすすむ。
ものすごいヌカルミ、マックラ、サカミチ(ボードウォークにあるフラミンゴの群れだけがピンク色に浮かび上がっている)。
やっとボードウォークにたどりつくと、係員がここは一方通行だから通れませんという。そんなのもっと手前にハリガミしといてよ、バカヤロウ!と怒りつつ、アヴァロン方向へ。
これからオールナイトのレイヴがあるそうで、道に迷っている人がいる。
トップの写真にもあったヌカルミを通り抜け、ホワイトステージにたどりつくと、観たかったけど時間が重なって断念していたベン・ハーパーが真っ最中。実はあんまり聞いたことがなくて、でも何年も前からいろんな人に好きだと思うよ...と勧められていたのだった。
まさしく聞こえて来た最初の曲からガツーンときた。
なんていうギター。なんていう声、なんていうイイ曲。
ココロを鬼にして立ち止まらずに帰りを急ぐ。
子供達が限界だと判断したので...。
ふとみるとハイネケンを売ってるテントが見える。
ダンナとS君が買いに行ってる間、ふと魔がさして3メーター程先を歩く
長女と次女に待って!と声をかけないまま立ってステージに見とれてしまう。
さあ、ハグレテしまいました。場内はケイタイは全く繋がらず長女の持ってる電話には連絡がとれない。
あらゆる手段を講じた後に、1000回はかけたと思われる電話が通じて二人に会えたのはそれから一時間以上も経ってからだった。
クルマに戻ってギタギタなクツを脱ぎ、うしろのスペースに末っ子のシュラフを敷き、軽くおなかにものを入れつつ出発。
それが夜中の二時頃。
家に帰る途中はわたしはグッタリと眠り(ジーンズがぬれてて寒いのでブランケットをかけてるのに何度も目がさめる)、運転する気の毒な人達は交替しながらサービスエリアでコーヒーをのみ、チビは眠り、大きい子たちは
狂ったように歌っている。
やがて夜が明け、なぜかみんなでシラジラとした窓の外をボーゼンと見る。
ハイテンションになった子供達は夜明けを車で見るのは初めて!とかいって感激しているが、母はそんな余裕はない。
ウチに帰ったら5時40分位だったと思う。
S君はそれからトチギまで帰った。
どうもありがとう。
誰もカゼひかなくて良かった。
明日から2,3日(場合によってはもう少し長く)海に行って来ます。
天気が悪そうで残念だけど、まあ、そういう年もある、ということで。