夜の旅、その他の旅

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空っぽの世界

今日読んだこのニュ−ス
は深く考えさせられた。
アメリカという国は多民族で、そこからうまれる激しい軋轢の結果、数々の深い芸術や物凄く才能のある芸術家を産んだ。
そしてそういう文化がある程度、国の知識層に衝撃を産みつつ、
一般にも何らかの影響を与えて来た国じゃ無かったのか。
そうじゃなければヒッピ−・カルチャーも反戦運動も、
ニューエイジもヤッピーもなんにもなかったはずだ。
それとも、そういったことは都市の人々以外には、単なる絵空事だったのか。
ポール・カントナーの「Brow Against The Empire」を導いた
ハインラインの「異星の客」やカート・ヴォネガット Jr.などは、確かに当時のアメリカの最高の知性が本気で考えたヴィジョンだったのに。
70年代が敗北し、80年代が白痴化したツケが今のこの無知につながるのか。
だったら我々、もうすぐ40台になろうとする世代がボーっとしていたのがいけないのか。
世代でいろんなことを論じるのはあんまり意味が無いと言うひとがいる事は知っている。
でもたしかに「やっても無駄さ、それよりも個人を充実させる事がこれからの社会のためだ」などと嘘ぶく雰囲気があり、確かに私達はそれを多かれ少なかれ受容してきてしまった。
その結果がこういう事なのだ。
昭和4年生まれの父はタッチの差で「戦争に行き損ねた」世代で、いつもそれを負い目にしていた。
彼は戦争体験があるにもかかわらず「反戦」からは一億光年も離れたところにいた。
今戦争を始めた「あの人」はヴェトナムに行かなかったらしい。
ヴェトナム傷痍軍人は傷付いていつしか口を閉ざしてしまい、
湾岸帰りはそんな土壌のせいで反戦を口にする人の声は小さい。
結局は痛い目にあった事しか学習できないって事なのか。
今日聴いたもの
Lone Justice/East Of Eden
Tom Petty & The Heartbreakers/Echoes
Country Joe & The Fish & Friends/Live at Fillmore
クロスビ−入りバ−ズいろいろ