夜の旅、その他の旅

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1974年2月のデッド

猫の闘病生活の一ヶ月のあいだ(彼女は結局、獣医の誤診で命を落とした。三件目のお医者さんに行ったときはもう手後れだった)、
心配でウツウツとしていて音楽を聴く気にもなれずにいた。
やつが死んでしまって明日で一週間、夜明けに足音がしたり家中で皆が姿を見かけたりと暖かな心霊現象が起こっている。

そろそろメソメソするのをやめようと思っていた。
今日は前のダンナが子供達を映画に連れていって食事させてきてくれるというので
お言葉に甘えてさっき仕事から帰ってきて以来、ほとんど一歩も動かずにダラダラしている。
頂き物のCDを聴こうと思ったのだが、一階で使っているCDプレイヤーは猫のお気に入りの場所だったので今はミニ祭壇になってしまっている。
Macも壊れてるし。
仕方ないのでLIVE365のThe Deadzoneを聴いていたらこのあいだCDが出た74年2月のデッドだった。
asaden氏(大丈夫ですか?)の日記にもチラッと書かれていたが
1974年のデッドの音楽は本当に充実している。
なんというか何かが確立したという感じで気合いの入り方がちょうど良い。
かといって破たんなく面白くないかというとそれがこのバンドの不思議なところで音楽的なスリルもますます有りというのがすごい。

私はライヴの音源を聴きはじめる前(つまりオフィシャルだけ聴いてた高校生から20歳くらいまで)はキース&ドナ期のデッドが一番好きだった。
ブレントが入ってからは彼が目立ち過ぎていて違和感を感じたし、
初期の真・サイケにはまだついていけなかった。
その後80年代の「今やってるデッド」のテープを聴かせてもらうようになって、ああこれがデッドなんだ...と思った。
それまでライヴを聴いても普通のバンドのライヴ盤(エー、つまりスタジオで録音してリリースした曲をコンサートでやっただけというか)と同じようにしか聴くことが出来なかった。

そうではなくてデッドの曲は生き物だったのだ。

90年代に入ってヴィンス入りの音源を聴いたら、
またまたデッドが好きになった。
この10年は圧倒的に90年代の物ばかり聴いていた。

そして今度は60年代とブレント参加時期の演奏が気に入っていたんだけど、
最近またグルっとまわってキ−ス&ドナ入りに戻ってきた感じ。
よく考えるとずいぶん長い間のフェバリットバンドなんだなあ。

今日の聴きはじめは74年2月24日でDark StarとMorning Dew。
で今かかっているのは77年のWharf Ratです。いいなあ。
一人だし、ビ−ルでも飲もう。